完成工事高と借受消費税

株式会社アイユートの服部がお届けいたします。脱!どんぶり勘定を実践した会社様の様子をお知らせする事で、少しでも皆様方の経営改善のお役に立てればと発行させて頂きます。

第19回は会計ソフトの税抜完成工事高の間違いで借受消費税が多く計上された年商6億円の土木工事・建築工事の会社様の改善事例について書かせて頂きます

・この会社様は数年前に私のコンサルティングを卒業されたお客様で毎月訪問させて頂かない先です。お電話を頂き今年度は完成工事高が会計ソフトの金額の方が工事管理ソフトの金額より約300万少ないけどどうしてでしょう?との相談でした。(その差額300万円は利益が300万減少して消費税の納付額が300万増加する事が経営者も経理担当の奥様もご存じありませんでした)

訪問させて頂き早速毎月の工事管理ソフトの工事毎の完成工事高と会計ソフトの元帳を照合しました。予想通り消費税の値上げ後の26年4月〜6月に大量に差異が発生していました。原因の最大の理由は、この会社の会計処理の仕方に問題がありました。売上計上の方法が現金主義の為です。(入金時に売上を計上して売掛金の残高を毎月会計ソフトに入力して月次の売上高を計上する方法)

例えば26年3月に完成したA件名工事は請負金額税抜1千万円(税込1050万)工事管理ソフトでは税抜1千万円借受消費税50万円(5%の消費税率)が完成工事高となります。この工事の入金が5月に1050万あった時会計ソフトでは4月以降は税率8%に設定されている為1050万税込、税抜売上9,722,222円借受消費税777,778円と計上されます。勿論会計ソフトを5%に修正する事は可能です。(1件毎に入金される場合には比較的分り易く、修正済も有りましたが)

複数(沢山)の工事代金を元請から5月に入金された時に、会計ソフトの売上を工事毎にA工事は5%、B工事は8%等と分けて入力する仕組みになっていません。例えば5月に6360万の入金があった場合には会計ソフト(58,888,889円税抜売上・4,711,111円借受消費税)となります。しかし工事毎には3月迄の完成工事と4月の完成工事と複数の工事件名の入金があった場合には難しい訳です。(この事例では、3月迄の工事4200万税抜4000万借受消費税200万4月の工事2160万税抜2000万借受消費税160万)合計税抜売上高6000万仮受消費税360万となります。正しい完成工事高は6000万借受消費税は360万ですが、会計ソフト上は58,888,889円借受消費税4,711,111円の為差額の1,111,111円も完成工事高を減らし(純利益の減少)1,111,111円余分に消費税を納付する事(キャッシュの減少)を招く訳です。会計事務所の先生も月次監査で毎月この会社も訪問されて会計資料のチェツクもされていたのにこの結果です。(多くの会計事務所は売上の請求書1枚毎に税率の確認はされていません)

この会社の社長も憤慨して会計事務所に文句を言われていましたが、現実の問題として多くの建設会社で現実に発生している事も事実です。

比較的間違いが発生し難い方法が発生主義(工事毎の完成時に売掛金を計上して入金時は売掛金を減らす方法)この方法ですと、3月に完成した工事は5%で計上4月に完成した工事は8%で計上、5月の入金時は売上に関係しない為正しく計上が可能です)現在私のお客様の半分位が発生主義で処理されています。

原則的には以上の様な話ですが、実際に私が見た消費税の間違い事例は沢山あります。

〃于畫蔀屬療用(25年9月30日迄に請負契約を締結の場合完成引渡が26年4月1日以降でも5%の適用)を受けた工事でも8%計上した事例
土地の販売(土地は非課税売上)があった時に建物(課税売上)の工事代金と一緒に入金された時の会計の仕訳ミス
C涌きの処理(26年3月以前の完成分を27年に回収不可になり値引時8%で処理)本来の請求時の税率で値引も実施
ど門毎に発生主義と現金主義が混在している会計処理の会社(工事の分は発生主義不動産の取引は現金主義)でも間違いがありました。
3月に完成したと考えて5%で計上したが元請の検収基準で4月の検収と判断され入金時に8%の入金があった会社(逆のケースで4月の完成で8%で請求したが検収基準が3月と判断され入金時5%しか消費税が入金されないケースで会計仕訳が修正されていない)等沢山の間違いを今回の消費税の値上げで実体験させて頂きました。此処からは防止策について書かせて頂きます。

基本的には工事管理ソフト等を利用されて、々事1件毎の請負額と請求売上額更には完成日を照合確認される事が必要です。同様に請求売上を計上されても出来高請求のものや、契約金や中間金での入金等を未成工事受入金として毎月会計ソフトに振替入力され2餬廛愁侫箸隆粟工事高と工事管理ソフトの完成工事高を照合されて違っていれば都度調査されて正しい完成工事高を計上する事が重要です。
又本日は完成工事高の間違い=利益の減少=消費税の過大納付に絞って書かせて頂きましたが、払う方の消費税については更に多くの間違い事例があります。

消費税について税理士さん任せにしないで、(税理士さんは会社の資料や報告等から得た情報でしか正しく処理できません)社内で消費税についてマスターされている方を育成して起きた事案毎に正しく会計処理に反映したり、税理士さんに確認や質問をしたりして、今回の事例のように完成工事高(純利益)を減らして消費税の納付を増やす(現金の減少)間違いが発生しない様に中小建設業の繁栄を願うアイユートは希望します。(工事部は技術の革新や資格取得等の勉強をされているケースが多いが、経理部の勉強会等は少ないと思います)

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