建設業の損益分岐点

建設業の、損益分岐点売上の話をさせて頂きます。

損益分岐点売上=固定費÷[1ー(変動費÷売上高)]と公式があります。

仮に限界利益率(工事の直接原価÷売上高)つまり粗利益率仮に20%とします

固定費が2億とします。上記の公式にあてはめると損益分岐点売上高は10億となります。

しかし2つ、建設業の場合には分り難くなってしまう問題があります。

1つは決算書の構成です

完成工事原価報告書の記載が、監督さんの給与や土場の家賃、ダンプのリース料等工事の金額に関係なく掛かる経費が含まれる事です。

つまり固定費的な経費が原価に決算書上表記される事です。

更に比較論で言うと税理士さんによって例えば監督さんの給与が原価に入ったり販売管理費に入ったりしていますので、決算書の取扱が一定ではない事も問題です。

もう1つの問題点は工事毎の粗利益率がバラバラで、卸売業のようにほぼ一定ではない事です。

儲かる工事が多い年度と赤字工事が発生した年度では同じ売上高でも粗利益率が5%位変動する事もあります。

従って、損益分岐点売上を把握して売上高目標から利益計画を立案するのではなく

まず目標利益を決め、利益額+固定費(販売管理費+原価に計上されているが固定費分)=限界利益額=売上高ー変動原価(工事毎の粗利益の合計)

この工事毎の売上高と粗利益額を、工事の部門分類毎やお客様分類毎や担当者毎等で目標設定を決めてその金額を毎月チェツクして行く方法を推奨しています。

粗利益率20%〜25%位の、建設業においては

売上高の増額や固定費の削減よりも、大事なポイントとして、粗利益率の向上を努力要点に取組むべしと私の経験から申し上げれます。

その仕組み作りのお手伝いをさせて頂く仕事が出来る事に感謝します!
 

銀行は資金の仕入先

銀行融資対策セミナーに参加させて頂き、おさらいのお勉強をしました。

此処では書けない目からうろこのグレーな話もありましたが、

タイトルの銀行は資金の仕入先に成程と思った部分がありました。

業績の悪い会社にありがちですが、銀行に対して気を遣いすぎであったり、銀行のいいなりになって、借り換えや拘束預金をさせられたり、カードの作成、投資信託の購入等

自社に必要か?ではなく

銀行に必要ならまだしも

銀行の支店や担当者の営業成績に必要な為に、資金が不足しているので融資を受けた筈の大事な資金の1部が投資信託や拘束預金でその借りた資金が目減りてしまう。確かにいいなりになるのは可笑しい話です。

しかも義理を売った筈の支店長や担当者は2年から3年で転勤して、次に違うタイプの担当者が赴任して、銀行の姿勢が変わってしまう。(銀行の人事部の意図もあるようです)

需要<供給の状態を作る為にどうすべきか、そんなお話であった。

私の考えと同じ部分をご紹介すれば

?決算書の作成(税理士さんは税金の申告が大事、でも経営者は同じ税金ならば評価の高くなる決算書の作成が重要)

?損益計算書は1年でクリアーされ新年度に挽回が可能、でも貸借対照表は会社創立以来の歴史が詰まる(税金の払う事が嫌いな経営者の課題)銀行は貸借対照表のウエイトも高い

?建設業は自社で受注残の把握と資金繰り表の作成が出来る。

?毎月正しい試算表が作成できる(未成工事支出金と受入金の把握)

?決算書は原則的に早く作成(申告期限の半月前)⇒内容の精査・検討⇒提出申告する決算書を2ヶ月後に提出(税理士さんが持参して黒字でした赤字でしたはダメ)

?金融機関は政府系も混ぜて、複数以上とお付合いする。

ご紹介した事は1部の話ですが、基本的に申し上げたい事は、中小建設業に多いのは、営業力や技術力、工事能力等に優れていても、数値的な経営力の不足で営業部や工事部の努力が結果に結び付かない事があると思う。

建設業の社長さん、簿記や会計の勉強が必要と申し上げている訳ではありません。

経営に結び付く、胆の部分だけは押さえる勉強が必要です。自分の会社です。知らないでは経営は出来ません。


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決算予測の有効性

7月決算の年商6億円の専門工事のお客様でのお話です。

決算予測として5月の試算表の段階から、今期の完成工事の予測と完成工事の粗利益を予測しておりました。

この会社では工事の種類毎に予定利益率が設定してあります。

そして受注残工事の内訳と完成予定日も把握できています。

つまり2ヶ月間の売上高と粗利益の把握がほぼ出来る状況に工事管理が出来ております。

建設業では未成工事の粗利益も含めた把握が出来れば、

収入額の予測がかなり高い部分で出来ます。

そして支出の部分=固定費の把握も毎月の原価の固定費(土場の家賃やダンプの減価償却等)も毎月試算表に反映出来ています。

又販売管理費も発生主義で毎月、未払費用の振替も出来ています。

結果、決算を終了して検証させて頂いた所

完成工事高で約200万の差異と売上総利益で約50万の差異そして経常利益額では約100万の差異でした。

このように受注残高の工事の粗利益予定も含めた把握と会計の方で毎月正しく発生主義の経理処理をしていれば決算の予測が精度も高く出来る訳です。

勿論6月の段階では更に精度が高く出来ますが、決算対策にかかる日数も考えますと

2か月前でも実質的には試算表の完成が1ヶ月掛かる為、5月の成績が6月末に確定するので

賞味1ヶ月が決算の対策に充てる時間の確保が出来ます。

決算が終わって2ヶ月経ってから税理士さんから今期は赤字でしたとか黒字が○○万で納税額が○○万ですと報告を聞いていた時代から比べれば

経理の仕組みが大きく変わり有難いと社長から感謝の言葉を頂き嬉しい瞬間でした。


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勘定科目は正しく表示

専門工事業で年商15億の会社様から、経営事項審査を今後受けて将来的に公共工事の仕事もしたいとご相談を頂きました。

決算書を拝見すると、売掛金の中に工事の売掛金と兼業事業の売掛金が合算されて入っている。

建設業では売掛金の事を完成工事未収入金(つまり完成した工事代金の売掛金)と言います。

此処に兼業事業の売掛金も含めては拙いと思う。

又仕掛品の勘定科目が使用されていましたが、未成工事支出金の事で名前は違うが内容は同じでした。

問題なのは負債勘定の前受金が工事の未成工事受入金と兼業事業の単純な前受金が合算されていました。此処は意味合いも違うし拙いと思いました。

又買掛金と工事未払金は同じ意味ではありますが、買掛金の明細を拝見すると外注費と仕入の未払だけが買掛金に計上され、工事原価の扱いの経費等は販管費の未払や本来であれば未払消費税で表示すべき消費税の未払分や役員報酬や給与等の人件費も一緒に未払費用の表示になっていました。

このように税理士さんの税金が同じなら勘定科目の設定はいい加減にされている税理士さんもよく見かけられます。税金が同じでも分りやすく、見栄えの良い決算書を作る事が決算書の評価を高めるためにも重要な事だと思います。

顧問税理士さんにこの事をどう伝えて、来期から建設業の様式で正しい決算書にして頂くのか、

又は経営審査をご担当される行政書士さんにご説明して、県庁に届ける年度終了届や経営審査の書類を考慮頂くのか?

いずれにしてもこの社長に正しく理解頂く事が重要で、上手く説明しなければと思っています。

その上で社長の判断に委ねたいと思います。
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実行予算が作成出来ない会社

実行予算の作成が進まない会社でのお話です。

お客様の中でも実行予算が素早く提出出来るようになった会社といつまでたっても掛け声だけで実行予算が作成できず成り行きで支出管理をされている会社の二つのパターンがあります。

実行予算が大事であり、原価改善の基本である事はいつもの持論で本日は申しませんが、会社で作成を決めても実行出来ていない会社の社長の発言が潔いのでご紹介します。

専門工事業のA社でも、会議等で実行予算の提出が無いと支払が出来ないとか、発注書等で協力業者との金額の値決めをしなさいとか、工事担当者の方に指示を出されているのですが、提出する方は僅かで全体に進みません。

そこで社長が言った言葉は

出さない社員が悪いのではない、やらせる事の出来ない自分が悪い!

実行予算が無くてもこの会社の業績は良好です。そんな社長の姿勢に信者が多いのか社員からの信頼は厚い社長です。

出来ない理由は其々理由があると思うが、それを聞いていても話は前に進みません。出来る方法を皆で考えて、そして実行する。そうすればもっともっと儲かる会社にすることが出来ると思う。

社長の決定を当たり前のように実行する、スピードも求められる時代だと思います。


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