取締役工事部長の人件費

年商20億円の土木工事のお客様のお話です。

 

工事部長さんと営業部長さんが取締役に昇格されました。

お目出度いお話ですが、問題は工事部長さんの人件費です。

 

従来通り自分の現場も持って見えます。

 

然しながら、役員報酬となり従来の工事原価の給与手当から販売管理費の役員報酬に会計では処理されます。

 

それは会計から見たら正しい処理ですが、自分の現場は持たないで管理側の仕事が増えれば問題ないのですが、お仕事の内容は変りません。

 

しかし、原価的には工事部長給与が原価では無くなるので、工事部長の担当現場は粗利益がアップします。

 

従来から、未成工事支出金の間接配賦金の中にも計上されております。

 

社長のご要望で、会計処理上は販売管理費で行くが、管理会計上は従来通り役員報酬に変わっても原価として計上する。従来と変わらないようにして欲しい依頼でした。

 

少し頭をひねりましたが、会計上の完成工事粗利益と同様に、管理会計上の完成工事粗利益が一致すべく方法を考える事が出来ました。

 

このように会計の原理原則と実態が合わない事も中小建設業ではある事です。工事毎の粗利益から会計の粗利益に導く迄の計算式が完成しました。

 

アイユートのノウハウが活かされた方法でした。


法定福利費の消費税

公共工事等の受注者が提出する請負代金内訳書に法定福利費の明示を求めている発注機関が全体の15.5%の300機関あった事が業界紙の記事で拝見した。

公共工事標準請負契約約款の改正から1年が経過した時点での導入率です。多いか少ないかは別にして、今後増えてくる事は間違いないと思う。

本日はこの法定福利費の内訳明示額の消費税の取扱について書きます。

国土交通省のHPからの抜粋ですが、
請負契約に係る工事費は、消費税の課税対象となることが原則であり、法定福利費は工事費の一部を構成するものであることから、消費税の課税対象となる工事費に含めて取り扱う事とする。
と記入してあります。

当然ながら下請会社が負担する法定福利費は非課税ですが、工事費の一部として元請に請求する場合に消費税の課税対象になります。

年間5000万以上の売上のある本則課税の会社では、元請けから頂く法定福利費分の借受消費税は決算時に仮払消費税と相殺して納付するので損でも得でもありません。(納付精算までキャッシュが増える事は得ですが)

でも小規模の下請事業者で年間売上5000万以下の簡易課税事業者の会社や1000万以下の免税事業者は頂いた消費税の一部又は全部が益税となります。

これも当たり前の話ですが、小規模の事業者の場合には、必ず外税で消費税は別途の請求書の作成で利益が増える事をご理解下さい。

建設業の消費税・増税時の注意点

株式会社アイユートの服部がお届けいたします。第20回は2019.10月からの増税時の注意事項です。前回の5%⇒8%の増税時中小建設業で発見した間違い事例をご紹介します。

【建設業の消費税 事例と注意点】

以上のご説明の様に、建設業の消費税は間違いが多く見られます。更に税率のアップ以上に大事な問題が『適格請求書保存方式』の導入が令和5年10月より導入される事です。(協力業者さん等の請求書を外注費等発生時に仮払消費税が発生しましたが、新制度では協力業者が登録して請求書に登録番号の記載がある場合のみ仮払消費税が発生します)従って消費税を納めていない協力業者分は消費税分が控除出来ません。問題だった益税が無くなります。この様に消費税については税理士さん任せで無く社内で正しい知識を持つ事が重要です。建設業の消費税はアイユート迄不明点等お問合せ下さい。


有価証券と投資有価証券

タイトルの有価証券と投資有価証券について、年商10億円の専門工事の会社さんでのお話です。

建設会社で経営審査を受ける会社さんの場合には、大きな意味を持ちますので、是非ご理解下さい。

まず両者の違いについては、書籍等によると

『投資有価証券とは、売買目的有価証券及び1年内に満期の到来する社債その他の債券以外の有価証券をいう』そんな記載があります。

会社が株式や投資信託等を証券会社や銀行から購入して、利益を得る目的で保有する場合には有価証券として流動資産に計上されます。

又取引先等に影響力を行使する為や株式の持合い等で所有する株式等は投資有価証券として固定資産に計上されます。

もう1つ1年以内に満期の到来するか?つまり1年以上保有するのか?と言う、ワンイヤールールが存在する様です。

此処からが本題です。この専門工事会社の決算書を拝見すると、前期比投資有価証券が1億以上増大しておりました。何が増えたかを拝見しますと、証券会社の名前が並んでいました。1年以内に満期を迎えるのかどうかは定かではありませんが、期中に売買が頻繁に行われているようです。

有価証券は流動資産に計上されます。投資有価証券は固定資産に計上されます。この違いが経営審査のYの経営状況分析評点に大きく影響を及ぼす訳です。

X5の項目に自己資本対固定資産比率があります。自己資本が多く固定資産が少ない事が高評価になります。

決算書を作られた税理士さんはそこまで考えてお見えにならないと思います。

又1億以上の流動資産が増えれば、流動比率も良化して、銀行等含めて決算書の評価が高くなるのです。

1年以上かどうかは別として高く売れたり、資金が必要になれば1億以上の保有有価証券は売買される可能性が高い訳です。

少し暴論ですが、簿記や税理士試験を受けている訳ではありません。又上場会社でもありません。ならば可能な限り高い評価を頂ける決算書を目指すべきです。(税金も変わりません、銀行も税務署も文句を言いません)

そんな事を考えて頂ける税理士さんは少ないようです。会社の方で理解を深めて税理士さんに指摘出来るような経理部作りのお手伝いもアイユートの仕事です。



 


給与の支払時支給の定期券代の消費税

本日は会計ネタです。

最近会計事務所の職員さんを怒らせてしまいました。

理由は年商20億円位の専門工事の会社さんの話です。

自分の業務に関係ないので拝見する機会が無いのですが、社員の職人さんの実給与と原価に入れる労務費の関係で給与の仕訳を拝見しました。

5、6年前位にもブログに書いた事もあり確認済でしたので、今度は自信を持って会計事務所の職員さんに指摘出来ました。

それは、給与として一緒に支払われる定期券代等の通勤費の取扱です。

1ヶ月約50万位の金額でした。この金額が勘定科目、給与手当の中に含まれていました。

つまりこの50万を給与手当として会計処理すると、仮払消費税が発生しません。50万が全額経費です。

ところがこの50万を旅費交通費として分けて処理すれば、この50万に対して消費税が控除出来ます。50万÷1.08=462,963円が経費になり差額の37,037円は仮払消費税として消費税の納付金額より控除できます。(年間売上、5千万以上の本則課税の会社の場合)

会計事務所の処理で年間600万の通勤費の支払があった場合には45万位の利益を減らして、45万位の消費税を余分に納付していた事になります。

事実は事実なので、気が付いたら指摘すべきと思い、社員さんや役員さんもいる前でお話してしまいましたので、恥をかかせてしまいました。

当初、御存知無かったのか?プライドもあったのか?反論されましたが、国税庁のホームページを直ぐ開いて理解されました。(通勤費の非課税限度額の事と混在して理解されていたのか?)

私としては、45万も余分に消費税を払う必要が無い事を言いたかったのですが・・・・・・

伝え方(私から直接ではなく)誰から(会社の経理部長から)時期をみて(経理部長が理解して頂いてから)等方法を相手の立場になって申し上げる事等配慮が無かった事が反省点かも知れません。自分のせっかちでお節介な性格が災いして敵を作ってしまったが、お客様の利益には貢献できた。

でも経営者の方、経理の方、自社の通勤費の取扱ご確認頂ければと思います。


余り見る機会が無い私でも2例目です。給与等を拝見した件数から見れば、高い比率で間違いがあると思います。


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